香りの散歩道


美しい日本の海


墨絵・朝野泰昌



来週の月曜日、7月17日は「海の日」ですね。

潮風に吹かれながら思い出す海の歌といえば、みなさんはどんなメロディーが浮かんできますか。
平成から昭和、大正時代までさかのぼって、唱歌『海』の歌詞を聞いていただきましょう。

松原遠く 消ゆるところ

白帆(しらほ)の影は浮かぶ

干網(ほしあみ)浜に高くして

かもめは低く波に飛ぶ

見よ昼の海 見よ昼の海

松の木が立ち並ぶ海岸から、遠くに白い帆をあげた船の影が見える。
浜には干物を作る網が高く掲げられ、波の上にかもめが低く飛んでいる・・・。
どこか懐かしい、日本の海の情景ですね。

一番の歌詞は、昼間の海を歌っていますが、二番の歌詞に描(えが)かれている夜の海の情景は、みなさん覚えていらっしゃいますか。

島山(しまやま)闇に著(しる)きあたり

漁火(いさりび)光淡し

寄る波 岸に緩くして

浦風(うらかぜ)軽く(かろく)沙(いさご)吹く

見よ夜の海 見よ夜の海

漁火の淡い光。
寄せる波はゆるやかで、風も軽やかな夜の海です。
大正2年に尋常小学校の唱歌として発表されたこの歌は、作詞・作曲が不詳とされています。

美しい日本の海を、美しい日本語で表現したのは、どんな人だったのか・・・。思いをはせながら、海を眺めてみませんか。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

7月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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